【月の起源説】

月の起源については様々な説があり、未だ完全に解明されていません。
今日から数回に渡って様々な起源説をご紹介しながら、月の起源について考えてみたいと思います。

[1:兄弟説]  
古くからある説の一つに地球と月は太陽系成型時から同時に出来たとする兄弟説があります。
太陽系の起源についても未だ多くが謎に包まれていますが、地球・月系の非常に大きな角運動量がうまく説明出来ないことが、現在では有力性を欠く要因となっています。
ある意味で、もっとも自然な考え方とも言えます。
   
[2:親子説]  
地球誕生から間もない頃に分裂して月が誕生したとする最も古くからある起源説です。
この説が成り立つためには、月が分裂した際に地球の自転速度が現在よりも遙かに早くなければなりません。
赤道部から遠心力によって月が分裂して行くには地球が約2時間半程度で自転していたことになります。
月には核が無いかあっても非常に小さなものではないかとすることについては、この説では比較的うまく説明が付きますが、地球の自転速度についてはかなり疑問視されています。
   
[3:捕獲説]  
もともとは太陽系の別の場所で作られた月が、地球の引力に捕らわれて現在のようになったという説です。
月が地球に比べて岩石の組成が違うことや大きさの比率が以上に大きな衛星であることなどについてうまく説明が付きます。
しかし、引力によって捕獲した月が現在のように安定し、かつ大きな角速度を持っていることなどに対しては、十分な説明が付きません。
   
[4:巨大衝突説]  
地球が誕生して間もない頃、火星程度の巨大隕石が衝突し現在の月が出来たとする起源説です。
様々な現象に対して最も柔軟に対応できる説として現在広く支持されている説の一つですが、どっち付かずな部分を持っていることも否定できません。
地球に火星ほどの天体が衝突した際には、その熱エネルギーから地球マントルは一端融解してしまうことになりますが、地球は誕生からこれまで核以外では融解したとする証拠が見つかっていません。
このほかにも様々な部分で巨大衝突説にも解決できない疑問が残されています
   
[5:まとめ]  
5日間に渡って最も一般的に知られている起源説についてご紹介してきましたが、結局のところ現時点において全ての起源説が正しくないように思えてしまいます。
アポロ計画が実行されてから30年以上の年月が経ちましたが、持ち帰ってきた岩石は今も綿密な調査が行われており、様々なことが分かって来ています。
新たなことが判明するに従って、少しずつですがこれまでの起源説がどれも完全ではないことが明確になって来ています。
これらは決して失望を生むものではなく、より明確な真実を追究するための手がかりなのだと言うことは確かです。

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