2005年 ホタル観察日記

○8月16日(火) 曇 20:00
・川に下りて「ヘイケ」を見る。いたいた、2匹発見。今日は飛んでくれなかった。
たんぼの「ヘイケ」はゼロ。もうたんぼにはいないかもしれない。
それでも、8月16日という日にホタルを見られたことにお客様は満足されたようす。
・お盆の送り火とともに向こうへ帰ってしまうこのあたりのホタル達だから、明日には川にもいなくなるだろう。ホタル見学散歩は今日で終わりといたしましょう。
・この日記を読んでいてくれた方がいたとしたら、その方に感謝しつつお別れです。又来年ホタルに会いに来て下さい。なんだか来年こそヘイケは絶滅していそうでちょっと不安ですが・・・。
○8月15日(月) 曇 20:00
・川におりてゲンジを見る。「川にはゲンジ」と教えている手前ついゲンジと書いているが、これはもうだいぶ前からヘイケです。ゲンジはもうかなり前から今シ−ズンの命を終えたようだ。ここらあたりのホタルはゲンジもヘイケも入り混じって生きてるので、ゲンジ亡き後の領地にヘイケが侵入している。
・そのゲンジヘイケが(って分かりにくいか^_^;)懐中電灯の点滅に近寄ってきてくれて、今日も歓声があがった。3〜4匹はいるようだ。
・その後ほんとのヘイケがいるたんぼへ行ってみたが、今日は1匹もでてくれなかった。毎日のように夕立というにはやけに熱帯的な雨が降り、ホタルも出る機会に苦労しているのだろう。
・明日行ってみていなければもうホタル見学散歩はやめよう。
○8月14日(日) 曇 
・ここ数日ゲンジもヘイケも2,3匹。いよいよシ−ズンも終了近しだがホタル見学希望のお客様がいらっしゃる限り見学に行かないわけには行かない。毎晩ヒヤヒヤものだ。
・今晩はゲンジを1匹発見して大騒ぎ。遠くで光っていても明るい。
・ヘイケは近くまで飛んできてくれてさらに大騒ぎ。合計3匹飛んでいたが、同じホタルだったかもしれない。しばらく感激して見物。やっぱりホタルは飛んでくれなくちゃね。
・帰ってきたら我家の前の叢に数匹光っていたのでまたもや大騒ぎ。
・遠くで花火が上がっているのも見えて、私としては「ああ、夏もおわりだな」と思った。あの花火があがればあとは涼しくなるばかり。キリギリスやコオロギの声もすだいて、ホタルの夏は終わりぬというわけだ。明日もういちどだけ見に行こうか・・。
○8月6日(土) 曇 月なし 20:00
・ここ数日状況は全く変らず。ゲンジの残党が頑張っていて、ヘイケは数匹ふわふわと空中高く舞い上がってお客様達を喜ばせてくれる。
このままでいいからお盆のころまで生存していて欲しい。
○8月3日(水) 雨のち曇 月なし 
・あいかわらずゲンジが頑張っていて、ヘイケは数匹。ゲンジは最初のうち叢で光っていたが、そのうち数匹がゆらゆらと飛び始め、歓声があがる。数は10匹に満たないが、次々に飛んでくれてなかなか見ごたえアリ。
・「ほたる見学が目的で旅行にでかけて、初めてホタルに会えた」と喜んでいるお客様がいた。去年は群馬のなんとかいう「ほたるの里」へ旅行したが、ホタルはいなかったそうだ。
・観光客を呼ぶためか「ホタルの里」と名づける所が多いですね、この近くでは韮崎がそうです。しかし一体韮崎のどこにホタルがいるの?? 信玄堤の近くにそのためのビオト−プらしき一角があるのを知っているが、どうも「ホタルの里」というには恥ずかしい状況ではないでしょうか?「ホタルの里」と名づけていい条件というものを整備しなけりゃいけませんナ。
高根町の北甲斐亭の近くも「ホタルの里」とうたっているが、もう少し丁寧に案内看板を立てるなりしないといけません。あそこのホタルは近くの「川」に沢山出ますが、知らない人は北甲斐亭の周囲の田圃に出るのだろうと思っている。まあ田圃にも出ないことはないが、数が違う。あの「川」をホタル公園風に整備してから「ホタルの里」と言えば良かったのにと思う。
・我家前は決して「ホタルの里」ではありません。が、私がこんな日記を書いているものだから「ホタルの里」とカン違いしてしまう人も時々いらっしゃる。
・我家前のホタル棲息エリアは、南麓に自然の状態で存在するホタル棲息エリアの、ごく普遍的な場所の一つにすぎません。南麓のあちこちで見かけるホタルとほぼ同じ出現状況だと思っていただければいいでしょう(って、かなり抽象的^_^;)
・南麓の方々ならきっと貴方の身近にこの程度のホタルがいるハズ。わざわざ遠くから我家に見にくるには及びません。
○8月1日(月) 曇 月なし 20:00
・ゲンジが良くでて、ヘイケが少ないのはここ2,3日同じ状況だ。
時期的にはゲンジが滅んでヘイケが最盛期のハズだが、どうも状況が違う。
まあいいか、ゲンジがいつまでも出てくれた方が華やかだから。
今日も小さな女の子がヘイケを掌に包むことに成功。喜んで眺めていた。
○7月30日(土) 曇 月なし 20:00
・ゲンジが沢山出ていた。20匹くらいいたかもしれない。ヘイケは少なかった。しかし高い木の上にとまってくれたり、空高く飛び上がって舞うパフォ−マンスを見せてくれたりして、一同大喜びだった。雲の隙間から出ている星とホタルの競演は何度見てもいい。ホタルの光りは星の光りとそっくりで、見上げるほど高く舞ってくれるとどれが星だかホタルだか分からなくなる。
○7月28日(木) 大晴天 月なし銀河あり 流星群あり 20:00
・今日も昨日とほぼ同じ条件。よく飛んでくれた。といっても大体の数はゲンジ15匹以下、ヘイケも10匹以下といったところだ。これから来る皆様、当地でホタルの群舞を期待してはいけません(~_~;)
・でも、毎度書くように、ホタルを初めて見る方にはこれでもきっと満足されます。毎年見ている私も感激しています。(もっとも、当地での激減ぶりにはがっかりしていますが)
・昨日探せなかった人工衛星も今日は2機見つけた。ホタルと人工衛星の夜なんてなかなか良いじゃありませんか。幽玄なるものと先端なるものと・・・。
・今晩はみずがめ座流星群の夜。ホタル見学後コタツDE星見をやって、流星見物。ときどきホタルも現れて、流星と競演している。人工衛星と流星とホタル。飛び方に味があるのはやっぱり生き物のホタルだった。
○7月27日(水) 大晴天 月なし 銀河あり 20:00
・銀河がくっきりと浮かび上がった空の下、ホタルを見学する。なんと贅沢な夜だろう。
・叢に光っているホタルを3歳の女の子がそっと掌で包もうとしたその瞬間、ものすごいフラッシュ発光をし、ホタルが葉っぱの上から転げ落ちた。危機に際してなんらかの信号を発したのだろう。葉っぱの上に止まっているホタルが突風で吹き飛ばされそうになるとフラッシュ発光をするとは聞いたことがあるが、ヒトに捕まえられようとした時にフラッシュ発光をするとは聞いたことがなかった。しかも見たこともなかった。今日は数年にわたる私のホタル見学散歩の中でも始めての光景を見ることができた。ゲンジのメスだった。
・私流にその行為を名づけさせていただくなら、あのフラッシュ発光は「ビッグバン」である。そのくらいもの凄い 光芒が一瞬暗闇の中に炸裂した。犬ならば「ワン」とか「ウ〜」とか吠える前にいきなり「ガブッ」と噛み付いた状況だろう。そのくらい敵意を感じさせる発光だった。よく3歳の女の子が泣かなかったものである。
・敵に対する目くらましなのか、仲間に危険を知らせる合図なのか、単に「驚いた」という信号なのか、いずれにしてもなんらかの言葉であることに違いはない。ホタルは案外高等生物であるのもしれない。
○7月25日(月) 曇 台風近し 20:30
・本日も小学生軍団を連れてホタル見学散歩。正直いうと保育園児の方が案内しやすい。小学生達はつるんで騒ぐことに喜びを感じる生き物なので、今日のように仲間大勢でホタル見学に行ってもホタルは二の次である。、暗いと言ってははしゃぎ、怖いと言ってははしゃぐ。
・都会の子供達にとっては街灯のない暗闇や草いきれのする木のトンネルなどを歩いたことがないだろうから、いやそもそも親がいない夜に外出するなんてことはないだろうから、ホタル発見以前にもう興奮状態である。そういう時間もまたいいものなので、私も無理に 意識をホタルへ集中させない。田舎の夜を十分満喫してくれればいい。そのなかにホタルも見た記憶が残ってくれればなお良い。幸いゲンジヘイケともに10数匹出ていた。みな騒ぎながらも見学して喜んでいた。
・ホタル達はひとしきり点滅してやがて点滅しなくなりあたりはシ−ンとなった。が、一人の男の子が「ほ〜たるこい」と歌うとホタルが光ってくれるという偶然が何回も続いて、又子供たちは騒然となった。「もう一回。もう一回」とその男の子にリクエストが繰り返され、男の子が「ほ〜たるこい」と低く歌うとホタルがどこかで必ず光ってくれる。歌わないと田圃はシ−ンとしている。歌うと光りだす。実に面白い光景だった。 こんな何気ない出来事もきっと子供たちの思い出となって残るだろう。
・明日は台風が来るという。ホタル君たちよ、流されず吹き飛ばされず頑張ってくれ。
○7月21日(木) 曇 満月 20:00
・保育園児7名を連れてホタル見学散歩(^^♪ 大きな声で「あ〜、光ってる〜」なんて叫んでくれるのがいい。数は少ないながらこのところ毎晩ちゃんと出てくれているのでこちらも安心して引率できる。
・真っ暗闇の木のトンネルを恐る恐ると潜り抜けて視界が広がったところに1枚の田圃がある。いつものヘイケ観察地だ。こちらも今年は数が少ないながら、今日は高々と飛ぶホタルが多く、歓声も一段と賑やか。木の上にも数匹。電線を越えて空へ上がっていくのも数匹。私達の周りを旋回するのも数匹。なかなか見ごたえがあった。そのうち「ほ〜ほ〜ほ〜たるこい」の歌が始まって、なんとも賑やかで懐かしき日本の夜となった。
・ところが歌がなんかちょっとヘン。「ほ〜チョン、ほ〜チョン、ほ〜たるこい、チョン」と「チョン」という合いの手が入る。体もリズミカルに動かしてその辺を走り回っている。大人に聞くと、この中の3人がリトミックに通っているとのこと。な〜るほどね、リトミックではそうやって歌って体を動かしているのだ。随分楽しそうなので一緒にやってみた。
・もうホタルそっちのけ。田圃の隣のログハウスのヒトも出てきて、一緒にホタル見学。
・帰るころ雲に隠れていた満月が出てきた。皆で空を見上げて「あれは月が動いているのか、雲が動いているのか」議論となった(~_~;)
・月が全部でてしまうと、こんどは自分達の影が地面に出来ているのを発見。
・明日は飯盛山登山があるから早く寝ようね、と大人が言うが、漆黒とホタルと満月の不思議な夜に興奮さめやらず、家に戻るのがもったいない様子がみてとれた。
・良い晩だった。
○7月19日(火) 曇 20:30
・いや〜、今日は嬉しいなあ(^^♪、といってもホタルが沢山出現したのではありません。生物の先生をしていたという方がわざわざ蛍を見にきてくれた。昔昆虫少年だったそう だ。

昼は蝶の写真を撮るとおっしゃるのでクジャク蝶やアサギマダラがよく見られるエリアをお教えしたら、運良く彼らに出会えて写真も撮れたと言って喜 こばれた。ラッキ−だ。写真を頂いた私もラッキ−(^_^)v さっそくご紹介いたしましょう。左は高原の貴婦人アサギマダラです。

・嬉しかったのはそのことではありません。夜昆虫談義、ホタル談義に花が咲いた時、最近子供たちに「昆虫採集」をやらせないことや、ホタルやトンボを捕まえてマジマジと子供たちに手にとって観察させない最近の教育界や自然観察会の風潮を私が嘆いたら、全く同感だと力強くおっしゃってくれたことだ。学校の生物の先生がそういうのだから私はまさにわが意を得たりで嬉しかった。あまり御酒を召し上がらない先生の前で私だけ冷酒が1本空いてしまった(^^♪
・一体いつからそういう風潮になってしまったのか。「命の大切さ」や「自然の大切さ」をわかって欲しいなどと軽々しく口にするヒトがいるが、どうすることがそうすることなのか?具体的に述べられるヒトは 少ない。せいぜい「〜するな」「〜してはいけない」といった禁止項目を並べ立てるだけのヒトが多い。私は子供たちをホタル観察などに連れて行く場合、決して「命の大切さ」や「自然の大切さ」等といった白々しい言葉は使わない。第一使えない、恥ずかしくて。
・大事なことは好奇心だと私は思う。好奇心を育んでしかも節度を守らせる。これなら具体的に指示が出せる。「良く見たら叢に放しましょう」の一言で子供たちは生き生きとし、全てを理解し、満足する。
○7月18日(月) 曇 20:00〜21:00
・雲ってはいるが相変わらず月が明るい。21日が満月だから仕方なし。今日は出ないとあきらめて出かけたが、ゲンジ、ヘイケとも昨日よりやや少ない程度でそれなりに楽しめた。
・しかし、やっぱり今年は観察を始めてから最低の数である。ヘイケの減少は田圃の激減に正比例するので分かるのだが、ゲンジの激減は何を意味するのだろうか。川の汚染が深刻であるとは思わない。高川はまだまだきれいだ。毎年繰り返されるホタル上陸期の草刈だろうか?
○7月17日(日) 曇  20:00〜21:00
・夕食後家の前を散歩。今日はゲンジもヘイケもいてくれた。それぞれ10匹くらいだろうか。
10匹というと随分すくないようですが、実際に暗い夜の川べりや林のなかで見ると、かなりの感動もので、あちらにも、こちらにも、という具合で、歓声があがります。なかなかのものですよ。
・今日も「ホタルははじめて」という方もいて、随分喜んでおられました。私のせいじゃないんで、すべてはホタル君のおかげですがやっぱり私まで嬉しくなりますね。
・ゲンジとヘイケの点滅の仕方の違いや、オスとメスの見分け方などを伝授(~_~;)下。子供たちはすぐ覚えた。「オジサンこれゲンジのオスでしょ」なんていって私のところに見せにくる。うむうむ子供たちは天才だ。ちゃんと叢に逃がしてやって、別のほたるに挑戦。
北斗七星が頭上にでっかくあるのに皆びっくり。
やっとホタルと星の夏来たりぬか。
○7月16日(土) 曇 昨日上弦の月。かなり明るい
夕食後家の前を散歩したがヘイケ3匹 ゲンジ5匹だった。もう小荒間は絶滅寸前なのか?例年なら当地のホタル最盛期のこの時期この数ではもう来年は出ないかも・・・。
そこで車で3箇所廻ってみた。小淵沢にはまだゲンジが飛んでいた。オオムラサキセンタ−にはヘイケがいた。大泉のビオト−プにはヘイケとゲンジが共存していた。
各地、それなりに出ているが、
小荒間は最悪だ。水田は圃場整備されたにもかかわらず減反され畑に代わったところも多く、又畑もせず荒地のままのところの方が多い。水路だけは立派なU字溝が できている。いつも思うが一体なんのための圃場整備なのだろう。
もう一つの場所は隣に家が建ち、反対の隣は只今整地中。まもなく家が建つのだろう。従ってここの田圃のヘイケも風前の灯。
○7月14日(木) 曇
・久しぶりに幾つかのホタル観測地へまわって見たが、ナイタ−のド派手な明るさが生息地に満ち最悪。秋田小学校のグランド、長坂スポ−ツセンタ−、泉郷フットサルコ−ト、それにいつもの八ヶ岳SAと長坂ICの照明。泉中学校は点いていなかった。北杜高校はどうだったろうか。光りから逃げ惑う蛍をみたくないので早々に引き上げて、我家前の観測地へ。
いたいた、我家前にホタル発見。川に1匹 田圃に3匹。たいした数ではないが、やっと出てくれた。これで車で遠くに出かけなくともOKだ。
・田圃は3匹のヘイケが忙しく点滅していた。21:30頃だった。もっとはやく来ていたらもっと沢山いたかもしれない。川のゲンジはゆうゆうと1匹で単独飛行を楽しんでいた。もう交尾の相手は寝てしまったのか、点滅せず、光ったままで飛んでいた。
○7月8日(金) 曇
・ずっとサボっております。すみません。天気も良くないし、たまに晴れると私の都合が良くなくて、なかなか出かけられませんm(__)m
・先日の観察会の時「ホタルの明るさは何ルックス」くらいですか、」と質問した人がいて、解説者が答えられなかった。今調べてみたら、1匹のホタルが目一杯発光するとおよそ3ルクスということだった。本を読むときの明るさは200ルクスくらいだといいますから、6〜70匹くらい集めれば、理論的には蛍の光りで勉強はできるということになります。
・ところでルクスというのは光度の単位ではありません。「照らされた面の明るさ」ですから光源がどこにあるかによって変化します。この場合ホタルはきっと実験室の机の面の割と近い上方にセットされたのでしょう。ちょうど机と電気スタンドの関係のような位置に。従って、貴方が蛍の光りで本を読むには、電気スタンド型の透明でしかも空気がよく流通するホタル籠を用意してその中に6〜70匹放たなければなりません。がんばってください。
・ついでに、書いてあったことを写しますが、人間は780ナノメ−トル(赤)から400ナノメ−トル(紫)の波長の光を認識しているそうです。ホタルは680ナノメ−トルから480ナノメ−トルだそうです。人間に比べて範囲が狭いですね。それ以外の波長の光は光と認識しないのですから、波長の長い赤色や、短い紫色のセロファンを懐中電灯にかけていけば、ホタルからはその光が見えないので、ホタルを刺激することなく、ホタル見学が出きるというわけです。ま、「赤」でしょうね、使うなら。「紫」はなんとなく妖しいからやめましょう。
○7月3日(日) 曇
・ホタル見学にいけないので、雑感を・・。
昨日見たスライドによると、ホタルの幼虫の体の節には2つの突起物がある。一つはエラの役割で、一つは肺の役割をするものだという。水中生活から陸に上がってくる時に、この二つがあると便利なのだそうだ。なるほど、そりゃそうだ。してみるとオタマジャクシがカエルとなって上陸するときはどうなっているのだろうか。総じてホタルやトンボやカエルなど、水中の幼虫が陸上で成虫になる生き物の呼吸の仕方はいったいどうなっているのだろうか。呼吸方法を変える瞬間というのを観察したいものだ。
そういえば人間だって羊水の中から空気中に出てくる。オギャ−と大きな声でなく瞬間がそうだというが・・・。
人間は道具を持たずに水中や大気圏外に長時間滞在できないが、かつて生物は道具を持たずに水中から陸へ上がった。陸から再び水中へ帰ったものもある。陸からさらに空へ羽ばたいたグル−プもいた。
生きていくための条件がまるっきり違う環境のなかにどうして飛び出していこうとするのか、いけるのか。ホタルの一生を想像するとき、そんなことまで考えてしまう。彼らは水の中で生まれ、土の中で過ごし、陸上で成虫になり、空中を飛ぶ。
生物進化の幹は最初に脊椎動物と無脊椎動物と大きく分かれる。脊椎動物の方の進化の王者は哺乳類だという。一方、無脊椎動物の方の進化の王者は昆虫だという。しかし進化の多様性と種類の多さと個体数の多さからいったら哺乳類など昆虫に完敗だ。地球上のあらゆる生き物の個体数のうち、70%は昆虫が占めているという説もある。人間が滅んだら地球は昆虫が支配するだろうという学者もいる。
SF映画で昆虫の化けもののような宇宙怪獣が出てくるが、地球もどこかで何かがちょっとズレていたら、そのようになっていたかもしれないのである。
1匹のホタルからそんなことまで考えなくてもいいんだが(~_~;)、夏の夜の夢か。
○7月2日(土) 晴れ
・オオムラサキセンタ−の観察会があった。先日と講師が違うので参加した。講師が違えば観点も違うので興味深い。先日と同じで、まずスライド見学をした。同じようなスライドだったが、話の内容が違って面白い。当然肝心な所は同じだが、比喩や引用が違うので、かえってそういうところが 楽しみだ。
・忘れないうちに今晩聞いたことを書いておこう。
・オバボタルというホタルがいる。これは光らないホタルだ。光らないので匂い(フェロモン)で恋の駆け引きをする。メスは飛ばないのだそうだ。写真で見たら本当に羽がない! 飛ばないのではなく飛べないのだ。しかしこれは「退化」ではなく「進化」なのだという。つまり、光りを発しないホタルは自分が飛ぶ代わりに匂いを飛ばす。そうするとオスがやってきてくれる。だから飛ぶ必要がない。そのホタルはオスにもメスにも目が無いそうだ。光りを見る必要がないからである。その代わり触覚が長く大きく発達している。ホタルは触覚でフェロモンを察知するのだそうである。これを「進化」というのだそうだが、「羽根」も「目」も退化してしまうのが「進化」だとは、う〜〜む、進化の方向も一様でないなあと唸ってしまう。
・本日の解説員によると、光での交信というのは随分と原始的なのだそうだ。面白いなあ、私流に解釈すると、匂い(フェロモン)は、そちらを注目していなくても感じ取ることが可能だが、光りというのはその方向を見ていないと気がつかない場合がある。それだけ交信(交尾)が確実に行えるということなのだろう・・・。
・一体、進化とは何か。
・ところで、ホタルは「蛍」と書くが、日本書紀(720年)には早くも「蛍」という文字が使用されている。 そのころから蛍は神の異体のような扱いを受けていたようだ。
・なぜ「ホタル」と呼ばれたかという説は2つあり、一つは星が垂れたようだから「星垂」という説。「沢水に 空なる星の うつるかと みるるはよはの ほたるなりけり」という歌がある、
一方、貝原益軒はお尻から火を垂れているから「火垂る」だと少々ロマンのない解釈をしている。「ますらおが 弓ふりおこし 引き放つ 矢部の川もに 飛ぶ火垂かな」という歌はなかなか勇壮でよい。しかしホタルウォ−ッチャ−としての実感は「星垂れる」である。
・私は「星垂る」説を支持したい
 
・この「星垂る」が、いつ頃から「源氏蛍」「平家蛍」と区分されて呼ばれるようになったか。諸説あるが、今日のお話だと、江戸時代初期の古典俳句であるらしい。
「篝火も蛍もひかる源氏かな」(犬子集 1633)という句がある
「篝火も」「蛍も」両方ひかるが、又共に「源氏物語の巻名でもあるなあ」という意味の句である。
源氏物語には「篝火」という巻も「蛍」という巻もあることを踏まえたうえの俳句で、「ひかる源氏」と繋げたところも技巧である。
この句から「源氏蛍」といわれはじめ、「源氏」がいる以上「平家」も、となったようである。
・「篝火も」の句集から11年後に出された句集に「夏の夜は 蛍も照らす 平家かな」(毛吹草 1645)という俳句が発表された。これなどは、平家を「ひらや」と読ませて、「蛍は源氏と言われるが、夏の夜には平家も照らしているよ」と、掛詞で遊んだ句であろうと思われる。このあたりから「平家蛍」という呼び方も広まったようである。従って、ゲンジとヘイケという呼び名は江戸時代から、というのが今の所正しいようだ。
・本日は45年ぶりにホタルを見たという方がいらっしゃった。やはり「匂い」のことをさかんにしゃべっておられた。身近にホタルが目一杯いた子供時代を送った方は必ず匂いのことを言う。よほど印象が強かったのだろう。おもしろかったのは、「蛍を家の中に入れるな」という話。なぜなら「火事になるから」だったそうな・・。「私もそう言われた」と相槌を打った方がいたので、これはその地方で言い伝えられていたのだろう。その方は静岡である。
・さて、オオムラサキセンタ−のゲンジはそろそろ最終ステ−ジを迎えている。これからはヘイケが我が世の春を謳歌する。ヘイケは8月に入っても見ることができる。
○6月29日(水) 曇 21:00〜22:00
・少しおそくなってしまったが秋葉ホタル公園に行ってみた。ギャアッ(T_T) ナイタ−の灯りが煌々と降り注いでいる。まったく毎度の事ながら、ホタル公園のスグ側にナイタ−グランドがあるというのは理不尽極まりない。
・公園を他に移したり、ナイタ−を使用禁止には出来ない以上、なんらかの工夫をすべきだろう。例えば川岸に植栽をすれば相当違う。植栽の余地はある。公園から見るともろにナイタ−の灯が目に入って痛いくらいまぶしい。しかし幸いそこに植栽できる空間がある。是非ナントカして欲しい。
・今晩のホタルは光りの届く範囲(公園のほぼ80%)には全くいなかった。川の奥の暗闇に5匹くらいがなんとか確認できただけだった。
・早々に見切りをつけ、先日見つけた西衣川に行ってみた。
しかし、またもやショック。あのナイタ−の照明は先日私が書いた地図の「西衣川」と書いたあたりまで届いていた。しかもちょうどそのあたりがホタルポイントなのだ。なんとか5〜6匹確認したが、あのあたりは遮るものの無い棚田地帯なので、ナイタ−の光りはどこまでも届く。米の生育にも悪いのではないか?光源はこの地図のずっと下なのに・・・。
グランド周辺の家々の方々はきっと家の中まで眩しくて寝るのにも工夫を強いられているだろう。完全なる光害だ。よく問題にならないものだ。
今日は長坂スポ−ツセンタ−のグランドでもナイタ−が点いていた。長坂ICと八ケ岳PAの明かりは年中である。最近は田舎といえど夜は明るいのだ。高速道は延び、ICやPAの灯りは周辺の夜空にも田畑にもこぼれる。学校やスポ−ツセンタ−のグランドにはナイタ−設備が設置される。昔とは田畑の上の夜の暗さが違う。こんなところにもホタル絶滅への道が・・・。
○6月27日(月) 曇 19:30〜20:30
・地図を眺めていたら、異常に川の密集しているエリアを発見した。大泉町総合支所前の通り(この通りは近年「金田一通り」と名前がつけられた)から南一帯、特に谷戸城址〜金生遺跡〜を経て長坂インタ−の付近まで。まずはコレをご覧下さい
このエリアには水田も多い。ということはゲンジもヘイケも多いということだ。そういえば「大泉ビオト−プ」もこのエリアにある。全体がホタルの里だったのだろう さっそく出かけてきました。
・まずはビオト−プへ。ホタルを守るため草刈をしていない。人工的に造られた環境だが年々自然の状態に近づいている。公園の一番手前に噴水があるのだが、叢の背が高くて最初気が付かず、少し歩いていきなり現れる。夕暮れの叢に真っ白な観音様が立っているように見えてちょっと怖かった(~_~;)
・公園の最初のエリアにはヘイケが、後半の林の中にはゲンジが現れる。
今晩はゲンジがよく出ていた。ヘイケは時期的にまだだったが、帰り際1匹だけ発見。よしよし、最盛期が楽しみだ。ただ、公園の真ん中あたりで団地の水銀灯がホタルの為には光害となっているのが残念。植樹すれば防げると思う。
・金生遺跡周辺に様子を見に行く。いや〜予想通りいましたね〜。遺跡からちょっと離れた西側の川にスイスイ飛んでいました。ゲンジです。15匹くらいいたかな・・。しばらく楽しめるでしょう。この周辺の稲作が農薬にそれほど頼っていなければ、ヘイケも楽しめるはずですが、ビオト−プ入り口にあった「ホタルマップ」によると、その辺りはヘイケは出ないことになっていた・・・う〜ん、そうだろうなぁ・・。水田があるからといってホタルが出るとは限らない。むしろ、ホタルの出る水田の方が珍しくなってしまった。
ま、しかし、ホタルウォッチャ−としては要注意エリアであることに違いは無い。
しばらく通ってみましょう。
○6月25日(土) 曇 19:30〜21:00
オオムラサキセンタ−主催のホタル観察会に出かけた。19:30集合となっていた。随分明るいうちから始めるなあと思っていたら、最初の30分はスライド解説だった。なるほど、ホタル初心者にはこれは有難いかも。解説者にとっても、現場で極めて基本的な質問を受けることがないので精神衛生上よろしいのかも(~_~;)
ホタル観察会で何が「基本から外れている」かといえば、懐中電灯をホタルに当ててみること。そんなバカなと思われるかもしれないが、もし貴方が初めてホタルを見る方だったら、黙っていたらきっとやります。もう本能なのですね、暗いからもっとよく見ようとして懐中電灯をホタルに向けちゃうのは・・・。
今日もそういう方がいました。解説員はこういう時あまり強く怒れないという立場なので代わりに私が怒っておきました^_^;。あらかじめ説明を聞いていてもやっちゃうんですね。
「基本その2」は、解説員付きの観察会に参加した以上、解説員の話を聞き、指示に従う、ということです。自分勝手にしたければ、観察会などに参加せず、一人で出かけること。私は自分勝手にしたい方なので、ホタル観察会に出かけるのは年に2度程度だ。(えっ?多い^_^;?ハハハ、自分流観察日記など書いている身分ですから、年に2度程度はちゃんとした観察会に出かけて、自分なりの軌道修正をしておるのですよ、まじめだなあ(^^♪)
軌道修正といえば、私はあまりホタルの出ない夜は懐中電灯を地面に向け点滅させて、ホタルを呼び寄せることを去年までやっていたが、今年は子供のいる時だけに限ることにした。ほんとは子供のいる時もやめたいのですが(なんだか可哀想になっちゃってね、ホタルを見に来たのにホタルに出会えない子供が・・・)。 
ホタル観察を何年も続けていると、ウインカ−や懐中電灯などをチカチカさせてまで(つまり、ホタルに迷惑をかけてまで)見るべきではない、という意識が自ずと出てくるのであります。これはホタル保護とか生態系保存とか、その他のえらそうな問題意識からではありません。単なる私とホタル間の友情からであります(~_~;)
ホタル保護という観点から言うのなら、そもそもホタル観察会などやってはいけないのです。観察会開催のために大勢の人が車でホタル生息空間に集合します。このときの強い光りがまずホタルをもっと暗い空間へと押しやります。ホタルは人の体温にも反応します。変温動物ですから、だいたいその夜の気温がホタルの体温です。大勢で見学していればそのあたりの空気は人間の体温即ち、36〜37度になります。ホタルはそれをキライ、どこかに避けようとして余計な行動を取らざるを得ません。観察会に参加のみなさんたぶんそんなことまで考えていないだろうなあ・・。
バ−ドウオッチングにしたって、本当なら団体で観察会などしてはいけないのじゃないだろうか。ホタルも鳥も「好きだから彼らの邪魔をしてまで見ているのです」という申し訳ないという気持ちを決してわすれてはいけない。ともするとこういう自然観察会などに出て解説員の話など聞いていると自分もいっぱしの自然保護派になったような錯覚に陥るが、やっていることは自然破壊なのだとわきまえなければならない。
と、自戒しつつ、今日もホタル観察に我は行く(ーー;)
今日のスライドでは私がいつもホタル観察エリアとしているあたりの状況を報告していて、大変参考になった。ゲンジとヘイケの分布だが、大雑把に言って地域の北方にいるのがヘイケ、南方にいるのがゲンジだった。勿論両者重なる地域も多い。早く出現するのがゲンジ、遅く出現するのがヘイケ。これも時期が重なる場合も多い。
今日のオオムラサキセンタ−は、川にゲンジ、水芭蕉の池にヘイケと、両方見ることができた。ゲンジをたっぷり30分以上眺めてからヘイケを見たので、その光り方は一目瞭然、違うのが皆に分かった。
解説員と一緒にゲンジホタルの点滅間隔を計っていたら、4秒のようでもあり3秒のようでもある。どちらともとれる個体もいて、どうもはっきりしない。定説では関東型ゲンジは4秒間隔、関西型は2秒となっている。そして、その中間に3秒型というのも最近確認されているようだが、どうやらここ山梨あたりもそうではないかということだった。それなら頷ける。
今日の山日新聞に「そろそろホタルの季節もおわり」と書いてあった。ばかいっちゃいけません。こちらはこれからが本番です。山梨はなんでも甲府あたりが中心だから、周辺地域のことまで考慮に入れないでそういうバカな記事を書いてしまうのですね。桜に桜前線があるようにホタルにホタル前線というのがあることを理解していないのだなぁ。しかもゲンジボタルだけのことについて書かれ、ヘイケボタルについては1行もない。ヘイケボタルこそこれからの季節なのですよ。勉強不足過ぎる。奇しくも昨日書いたことがそのまま今日の現実になっている。つまり、世の中のホタルへの注目度は「ゲンジ」にしかなく、ヘイケはまるで存在しないかの如くだ・・。
さっきホタルの某HPを見ていたら、世界には光らないホタル種の方が多いが、すべてのホタルは幼虫の時は光るのだそうだ。成虫になって光らなくなるホタルが多いのだそうだ。
そうすると、一昨日の推理「光るホタルが原種で、光らないホタルは進化(又は分科)したもの」というのはあたっているのかもしれない。
なんだか今日はいろいろ書き散らした内容になってしまった。あ、いつもか(~_~;)
○6月24日(金) 曇 やや蒸し暑い 20:00〜21:00
小淵沢の様子を見に行った。まだ出ていない。
我家前のいつもの場所にもまだ上がってこない。いつもの場所はしかし、かなり危険な状態だ。前から気になっていたが、いつも観察する田圃の横に、新しく家ができるのだ・・。
今晩行って見たら灯がついていた。もう家は完成し、誰かが引っ越してきたのだ。おまけに反対側の隣地面も基礎工事中だ・・・。
つまり、今までホタル観察に使っていたたった1枚の田を挟んで、両隣に家が出来てしまう・・
ああ無常。
一昨年まで観察に使っていた「小荒間水田」はかつてホタルの名所だった。今その棚田は圃場整備という名の公共事業で金を使われ、きれいなU字溝になってしまって、ホタルの出現が危ぶまれている。整備されたはずの耕作地はほとんど使われていない・・・。
大泉のビオト−プでも行ってみるかと車を小荒間水田の中の細い道を下に向かって走らせていると、いたっ!!ホタルだ。急いで車を停めてライトを消し、辺りを歩いてみると・・、お〜、やっぱり いたいた、ついに我家の近くまでホタル前線は上がってきたのだ。万歳。
しかしまだヘイケ出現には早い時期だ。それにやけに明るい。不思議に思い近づいてよく見れば、ゲンジのオスだ。たった一匹田圃の上をスイスイ飛んでいる。
そうかそうか、ヘイケの居ぬまの命の洗濯か。それにしてもたった一匹では寂しかろうなあと、しばらく相手をしてやると、どこからともなくもう1匹、もう1匹と飛んできた。よく見ると、広い小荒間水田のあちこちに、小さな光りが浮遊していた。もうこれで確定的だ。いよいよホタル前線は標高950米まであがってきている。我家まではあと50米である。がんばれ。
今まで、この田のゲンジは近くの川から紛れ込んできて飛んでいるとばかり思っていたが、この様子ではどうやら彼らはここで繁殖しているのだった。我が愛した小荒間水田は、ヘイケ出現の前はゲンジの棲みかであったのだ。しらなかった。
間もなくヘイケも現れるが、ここでは源平なかよく同じ環境に棲息しているのだった。
谷戸にある棚田というのはヘイケのみならずゲンジにも適した環境だというが、ここは谷戸田というにはやや開けた田である。しかし私には分からぬ複雑な環境要因があるのだろう。ホタルばかりでなく、生物の生息空間は複雑に構成され、何層にも重なった環境要因で成り立っている。簡単に「清流があって、カワニナがいるところがゲンジボタルの棲みかです」などと言い切手はいけない。
しかしひょっとすると、ホタルの世界でもカラスの世界と同じようなことが起きているのかもしれない。今、ハシボソと呼ばれる田舎のカラスはハシブトと呼ばれる都会のカラスに押されて、少しずつ山奥に追われている。10年も前に「この地域でも随分ハシブトが増えたなあ」と自然監視員が言っていた。今この地域ではハシボソとハシブトが共存しているが、そのうちハシブトが増えて結果としてハシボソはもっと山奥に追い払われるだろう。
ヘイケボタルは、ゲンジボタルのように、一地域で一斉に大量発生しない。棚田のあちこちで、長期間かけて順に発生するから、もし戦争したら多勢に無勢、簡単にゲンジに負ける。一地域での個体密度はゲンジよりはるかに少ないのである。
そこで神様は例の時間差出勤で、ゲンジよりやや遅くヘイケを出現させ、両者の軋轢を少しでも少なくしようと計らっているのだが・・・・、
ゲンジが人間の手を借りて繁殖もしている一方、ヘイケの陣地「水田や湖沼」は激減の一途である。それにヘイケを保護・繁殖させている人の話はあまり聞かない・・。
全ての状況がヘイケ滅亡に向かっていはしないか。

壇ノ浦では潮の流れが源氏に有利に働いて平家が滅亡した。

今、人間が、ゲンジに有利な潮の流れを作っている。
○6月22日(水) 満月 20:20〜22:00 オオムラサキセンタ−
やはり去年より遅い。出ていることは出ているが、目を見張るというほどではない。しかも雲ってはいたがさすが満月。公園の向こうの木々まではっきり見渡せて識別できる。さらに今晩は近くの学校のナイタ−の照明が、雲に反射して空が明るい。こんな日はホタル受難だ。
とはいえ、飛び交うホタルを目にすれば、数の多少に関わらず心弾む、というのか、癒される、というのか、色々な思いで満たされる。私はかつてホタルだったのだろうか(~_~;) 
今日もホタルの匂いについて言及される方がいた。昔身近にホタルがいてよく捕まえて遊んだそうだ。そういう人でないとホタルに匂いがあることまでは知らない。最近はホタルは捕まえてはいけないことになっているらしいので、そういうことを体験で知る人はいなくなるだろう。
世の中には光らないホタルも多い。そういうホタルは匂い(フェロモン)で雌雄の駆け引きをするのである。光るホタルにも匂いがあるというのはその名残だろう。
光るホタルが後から分化したものだろうと想像できる。他と同じことをやっていたのでは生存競争に負けるので、少し違う方法で生活することを覚えて分化するのはよくあることだ。最近よく鳴いているハルゼミにしたって、他のセミ同様夏に繁殖したのでは棲息空間を狭くして余計な競争がおきるだけなので、季節をちょっとずらして生きることを覚えたのだ。生物の時間差出勤というべきか。それが単なる分化なのか「進化」なのかは分からない。
水生ホタルというのも分化の一種かもしれない。日本に46種類いるといわれているホタルのうち水生ホタルは僅か3種類しかいない。ゲンジとヘイケ、それにクメジマボタルである。世界に2000種といわれるホタルのうち、日本の3種を含めてたった8種しかいない。私たちは世界的にも大変貴重な生物を毎晩眺めているのである。
ホタルはもともと熱帯地方の生物だが、いまではシベリアあたりまで拡散しているそうだ。熱帯といえばジャングルだ。昼なを暗い樹林に湿った空気が上空まで積み重なっている。 逆に考えれば、そういう環境で発生した「もともと水生」のホタルが拡散していく過程で「陸生」に進化していったとも考えられないことはない。ゲンジやヘイケのような水生のホタルは進化に取り残された原始的なホタルなのかもしれない。しかも、昼直薄暗い環境にいたのなら、ホタルはもともと「光る」のが本流だったかもしれ ず、光らないホタルこそ「進化」したホタルかもしれない
ガハハ、全部私の勝手な推理。そんなことはとっくに調べがついているのかもしれないが、こうやって勝手に推理して遊ぶのが私流ホタル観賞の極意なのでありまする。次から次に 推理すべきことが無限に出てくる。これが他の生物だとそうはいかない。私はカッコウという鳥が好きだが、カッコウを題材にして勝手な推理を展開すればたちどころに反論のメ−ルが殺到する。それほどカッコウについてはもう大抵のことの調べはついている。しかしホタルはまだあまり詳しいことは分かっていない。いや、分かっているのかもしれないが、一般にはあまり伝わっていない。なので、私が勝手な推理を展開してもあまり苦情や反論がこないという大変愉快な状況になっている。ま、遊びですから、大目に見てやってくださいませ。
今晩は少年のような大人たちと2時間近く眺めていた。少年ファ−ブルがご飯も忘れてジッとフンコロガシなどを見つめていたのを、今の私は実に共感ができる。
○6月20日(月) 20:20〜21:15 オオムラサキセンタ−
今日はオオムラサキセンタ−に行って見た。去年の今日、大発生していたからだ。ところがどうも今年は1週間ほどホタルが遅いようだ。まだあまり沢山はでていなかった。午後から2回ほど小雨が降って、夕方すこしひんやりとしてきた一日だったので、ホタルもあまり活発ではなかったのだろう。
ま、しかしン十年ぶりにホタルを見たとおっしゃるお客様は、「随分でているわね〜」と「感動」して下さったのでよかったよかった。
ところで、あるホタルのHPに「オスが発生してから1週間ほど後にメスが発生する」と書かれていた。なるほどね、そうすると昨日の疑問の一つが解ける。昨日「今晩はホタル君たちが結婚に到達した現場を1回も見かけなかった」と書いたが、ここの川に出るホタルの発生初日が今から約1週間ほど前と考えられるから、昨日は実はほとんどオスしかいなかったのだ。納得だ。
ところが、同じ公園内にある人工的に作られた小川の方ではもっとはやく発生していたから、私はすでに結婚現場を見ている。するとあらたな疑問。僅か10米も離れていないホタル同志は水流が違えば交尾しないのだろうか?又は、案外ホタルの行動半径というものが小さいのだろうか。いや〜次々に疑問がでてきてたのしいなぁ。
さて、もう一つの疑問。「ホタルは7〜10日間しか生きないが、その間生殖行為は1回だけなのだろうか?」と書いた。これについては、あるホタルのHPの管理者に質問をしてみた。さっそく返事が届いたので載せてみましょう。
さて、オスのホタルの交尾回数ですが、実のところ私もよくわかりません。
観察では、交尾日数は2日、場合によっては3日かかる場合もあり、
交尾後は、メスは何日かかけて産卵して死んでしまいます。
オスは、1度交尾した後に再び交尾しているのを観察したことがございません。
生理学上も昆虫によって違いますので、何とも言えません。
ただし、自然界においては、メスの数よりもオスの数の方が多く、
1度交尾したメスは2度はしませんので、交尾できないオスも多く存在します。(以下略)
という返事を頂いた。昨日メ−ルを出して今朝には返事が入っていたので、大変親切な管理人さんである。感謝。とても私には真似ができない。
それはともかく、ホタルのメスはもの凄い壮絶な人生を送っていることが明らかとなった。
1回の交尾に数日かかり、産卵に数日かかって死んでしまう。
ホタルの命は約1週間というから、人生のほぼ全てを子孫を残すことに使っているのだ。
この様子だとオスも多分人生に1回の交尾ができれば運のいいほうで、大半は交尾もせず死んでいってしまうのだ・・・。
う〜ん、やっぱりホタルははかないなあ・・。
○6月19日(日) ホタル公園 20:15〜21:45
今日はホタル公園のホタルまつり。上の駐車場に4,5軒屋台がでて、名簿に名前を書けばウチワが配られる。地区の役員と思われるオジサンたちがテントの中でビ−ルなど飲みながら夕涼みをしているのがなかなか田舎っぽくて良い。
家族連れも多かったが、昔のようにウチワでホタル狩りをするというような人は見当たらず、なかなかマナ−が良い。反面、昔のようにもっとホタルが多かったなら、遠慮せずホタルを捕まえて、子供たちに見せてやれるのに、とも思った。男の子達は最初こそ「お〜ホタルだっ」などとはしゃいでいるが、すぐ飽きて帰ってしまう。もしホタルを捕まえてどのように光っているのか見せてあげればもっと興味を抱いてくれるだろうに・・。私の監察会ではそういうことをするのだが、さすがにこんなに人が多いところでは、はばかられた。
雲ってはいたが満月を三日後に控えた夜は明るく、ホタルたちにはあまりよろしくない条件。しかしさすがここのホタルの最盛期。ホタルたちは明るい夜空をものともせず飛び交っていた。
お祭りでざわめく公園を背にして、川岸の石段に座り込み、じっくり観察をすることにした。いや、なかなか壮観である。
お客様にひとしきりウンチクを述べて(~_~;) あとはただ川面を見つめる。3歳の女の子が「もう帰ろうよ」というが、お母さんもお父さんも帰ろうとしない。そうでしょうそうでしょう、ホタルを見つめて川岸に座ってぼ〜っとする時間なんて、人生の中でそうない。大事にしましょう、この時間。
21:00をすぎればホタルの活動もおさまりますからね、と私が言ったので、おさまったら帰ろうとしたのか、しつこく「かえろうよ〜」と娘さんが言うのを無視してジッと座っている。
しかし、今日のホタルは「お祭り」であることを知っているのかサ−ビスがよく、21:30頃まで活発に活動していた。ようやく彼らが疲れた羽を休めて叢に隠れ始めたのは結局21:45頃となってしまった。
それまで約1時間は座っていただろうか。大変贅沢な時間だった。女の子は寝てしまった。
ホタルよ今夜もありがとう♪
ところで、今日の疑問。ホタルは7〜10日間しか生きないが、その間生殖行為は1回だけなのだろうか? 今日はいつもよりジックリ観察したのだが、ホタル君たちが結婚に到達した現場を1回も見かけなかった。経験則で言えば、このくらいの時間見ていれば数回は目撃できるハズだ。今晩は何故か相手を選り好みしているような場面が多く、お客様と一緒に見ていて「あ〜また失敗したね」と半ば同情、半ば笑いながら見ていたことが多かった。
で、ホタル君の人生のなかでそれはたった1回だから慎重に選んでいるのではないか、という疑問が湧いてきたという訳です
○6月18日(土)
ホタル公園 20:15〜20:55
今日もゆるやかに舞うホタルを観賞。ン十年ぶりにホタルを見るというご夫婦が、感動されていた。ところでホタルを見て感動するという脳の働きは一体何に由来するのだろうか。私など毎日見ていても感動の連続で、その謎がいまだに分からない・・(~_~;)
子供たちは喜びはするが感動とまではいかない。「感動」という感情は「大人だけ」のものなんだろうか。いやまてよ、昆虫好きな子供たちならオオクワガタを見て感動するかもしれない。
しかしオオクワガタやギフチョウを見て感動する大人となるとかなり限られてくる。やっぱり相手がホタルだから感動するのであって、いくら希少価値のある昆虫を見たからといって一般的なオジサンオバサンはそんなものに特に感動しない。あくまで「ホタルに感動」なのだ。
まあいろいろ理由は考えられるが、ここでは自分勝手な解説を書かないこととしよう。
感動の理由を理論的に推理したところで何の意味もありませんもんね。
 
ところで、今日たまたま山梨県のレッドデ−タブックが発表され、新聞の一面に載っていた。それによるとヘイケボタルは載っていなかったので、一安心というところだが、反面、ホンマかいなと思う。
○6月17日(金)
ホタル公園、だいくじめ橋共に、川面にゲンジが舞い始め、一安心。
今日のホタル公園のホタルは先日の勉強によれば「飛翔発光」だった。ゆるやかにたおやかに、まるで雌などそこにいないような、ただ飛翔を楽しんでいるかのような飛び方。こういう時はあまり点滅しない。1週間という限られた命のなかで、生殖のため以外の時間を使うことがあるとすれば、まさにこういう時間だろう。雌のためだけでない、自分の時間を謳歌しているような緩やかな光りの軌跡。見ていても本当に優雅である。時間は19:50。 まだホタルの時間である20:00には間があった。
 用事の為20:00からのホタル劇場は見られず帰って来てしまったが、どうだっただろうか。
 ところで今年まだヘイケは確認していない。
 
○6月13日(月)
またもや夜出かけられない日々が続いたので、「ホタル一口知識」でお茶を濁す第二段です。
9日の日記でフラッシュ発光やホタルの言語、ということについて書きました。手元の本を調べたらちょうどそのことが記載されてました。ホタルの発光の仕方にはちゃんと意味があり、すでに明らかになっていたのです。私の勉強不足でした。
「飛翔しながらたおやかに、まるで光の糸でも紡ぐかのように、ゆったりと弧を描きながら光る光り方ー飛翔発光」
「近くに雌がいるとき、雄がそばの草の上などに舞い降りて触覚をピンと立て、足をギュっと踏ん張って、ちょうど写真のストロボでも焚いた時のように、強くまばゆく光る光り方ーフラッシュ発光」
「ホタルが岩の上や草の上などを歩いているとき、突風などが吹き付けて体のバランスが崩れると、一回だけパ−ッと長めに光って消える光り方ー刺激弱光
「夜半、草の上などに止まっているホタルに近づきそっと覗いてみると、全く光りを消しているわけではなく、ごく弱い光を断続的に細かく明滅させている光り方ー微光
「たとえばフラッシュ発光の場合、雄は自分の発光する光りが相手によく見えるように向きを変え、お尻を雌の方に向けて、立て続けに三回くらい強く発光します。これは雌に向かって「僕は貴方が好きです、結婚してください」と呼びかけている合図なのです。これに対して雌も同じようにピカ−っと強く光り返すと「私も貴方が大好きです、結婚しましょう」と答えたことになるのです。つまり、フラッシュ発光はお互いがプロポ−スするときだけに使う愛の言葉なのです」
と書かれていた。9日の夜は、私はまさにこのプロポ−ズを見たのだった。フラッシュ発光が数回繰り返されることは知らなかったし、雌もフラッシュ発光をすることも知らなかったから、あの晩はちょっとホタルの行動が読めなかった。でもこれで納得(^_^)v
一番最初の「飛翔発光」というのがF分の1のゆらぎを感じる幽玄なる発光というわけだ。
刺激発光というのも見たことがあるし、ふむふむ、これからは私は多分ホタルの言葉が少し分かって観察も楽しくなると思う(^^♪ 
 それから、これは私の勝手な推理だが、ホタルの言語には逃げろという合図や危険を報せたりする類の言葉は無いものと思われます。というのは、ホタルには人間から「逃げる」という行動が見られないからです。ホタルはヒトが近づいてもまるでそこにヒトなどいないように飛翔や発光を続けます。これがスズメならパっと散るように逃げるし、カエルなら一斉に鳴きやみます。
 もっとも大勢の子供たちを連れて行って、子供たちが賑やかに騒いでいたりすると、ホタルは逃げていってしまうのか、発光を抑えるの、ホタルの光りが消えてしまうときがある
 ホタルに耳があるのかどうかはしらないが、何かの気配を感じて隠れてしまうのだろうか・・。
○6月9日(木)
・20:30秋葉公園へ。ふわふわと50匹くらい飛んでいた。この公園には水の流れが二つある。一つは人工的に作られた小川。以前ここでビニ−ルハウスを作ってホタルの養殖をしていたが現在ではもう自然に増殖しているのか、養殖は行われていない。もう一つは本当の川。泉川という渓流。今出ているホタルの方は人口の小川の方に出ているので、本当の川のほうに出現する本格的ホタルシ−ズンにはまだちょっと早い、ということだ。
・それにしても50匹(数は私のいい加減なカンだが^_^;)のゲンジというのは始めてみる人には感動を与える。今日ご案内した方はン十年ぶりとおっしゃっていたが、いたく感激されていた。
・ゆらゆらふわふわと飛んで、しかも点滅もゆったりと、飛び方とリズムがあっていた。点滅は4秒間隔だが、F分の1のゆらぎを見せる飛び方とでもいうのか、大変心いやされるその飛び方と点滅とがシンクロして、大変優雅な世界を演出していた。
・ある種の蜂は8の字の飛び方をして獲物のありかを教えるというが、ホタルも一見優雅なその飛び方に何か意味合いがあるのかもしれない。ジックリ眺めていると葉っぱの上に止まってジっとしているメスに近づくときはいわゆる「フラッシュ発光」をして、急に飛び方もすばやくなる。
・ホタルは孵化させたりカワニナを与えたりという「増殖させる技術」はかなり研究されているようだが、成虫の飛び方や言語、或いは成虫の生活史といったものはあまり報告されていない。
・去年の日記にも書いたが、昆虫学者矢島稔さんの研究によって、成虫ホタルの点滅は「自らの意志によって行われている」ということが明らかになった。だとすればそこにどんな意志があるのか。それを解き明かしたい。
・今晩はおそらく結婚までいったであろうホタルのカップルを2組確認した。しかしいずれもオスの邪魔者ホタルが横から飛んできて、少しの間イザコザがあったようだった。その前後の様子をジッと見ていると確かにホタルには意志があるもののように急にすばやく飛んだり、何かを訴えるようにフラッシュ発光したり、相手を追い払ったりと、なかなか「優雅や幽玄」とは言いがたい行動をしている。
・彼らだって必死に生きているのだ。自然界に生きている以上弱肉強食、強者生存の法則があてはまる。人間が勝手に「優雅だ、幽玄だ」と決めて眺めてはいけないのかもしれない。
・成虫としては1週間しか生きないと言われるホタルを見るとき、確かに個体はDNAの乗り物に過ぎないなあと思うことがある。
○6月8日(水)
 
・秋葉ホタル公園に様子を見に行った。今晩は対北朝鮮のサッカ−が放映されるので気になるのではありますが(~_~;) ホタルは暗くならないと出ないので19:30に公園に着いた。もうサッカ−は始まっているハズだ・・・。
・よしよし、いたいた。まだ辺りは薄明るくて懐中電灯もいらないくらいなのだが、すぐに2匹発見。お〜こりゃあ今日はでるぞ〜、と期待しつつ奥へ入ると、誰かが一人歩いてホタルを探していた。同じようなモノ好きがいるのだなあと「今晩は」と声をかけたら「あれ、多賀さんじゃないの」と逆に声をかけられた。オオムラサキセンタ−の方だった。
・しばしホタル談義。北杜市でホタルマップを作る動きがあるらしい。いいことですね。
・彼はこの公園の近くに住んでいるので、この公園のことも詳しい。19日にここでホタル祭りがあるのだそうだ。知らなかった。いい情報だ。さっそくHPにUPしよう。
・暗くなってホタルもますます増えてきた。もっと話もしたかったが、なにせサッカ−が・・(ーー;)
ホタル出現もこれからという20:00に公園を辞した。シ−ズンはこれからだ、まだまだ先はある。今日のところはテレビ観戦を優先させていただきましょう。
・それにしてもゲンジボタルの光は明るい。通常の点滅以外に時折ピカっと強く光る時がある。このときの光がやけに明るい。ものの本によると「フラッシュ発光」と言ってオスがメスと意気投合した時の光だというのだが、どうもそうでもないようだった。ホタルの謎はまだまだ解明されていない。時折強く発光する意味が一体なんなのか、今年は注意深く観察して突き止めたい。
・追伸)ニッポン勝ちました(^_^)v これでドイツ行き決定。」万歳。では只今より焼酎でお祝いをしたいと思います。
 
○6月6日(月)
ここの所夜出かけられない日々が続いているので、今晩は手元にある本からホタル豆知識を書いてお茶を濁そうと思います(~_~;)
・「多くの人はホタルというと水の中から出てくるものと考えています。たしかに、よく知られているゲンジボタルやヘイケボタルはその幼虫時代を水の中で過ごし、サナギになる時になって初めて地上に上がってくる水生のホタルです。しかし実際には、日本に見られる46種類のホタルのうちのほとんどは、一生を地上だけで過ごす陸生ホタルと呼ばれるものです。
 日本には水生のホタルとして、ゲンジボタルとヘイケボタル以外にもう一種類、1993年沖縄県久米島で発見されたクメジマボタルという水生ホタルがいます。
 世界にはおよそ2000種類もいるといわれるホタルですが、その中で、現在までに水生ボタルと確認されたホタルは日本の3種類を含めてわずかに8種類だけです。したがって、私たちの身近に見られるゲンジボタルやヘイケボタルは、世界的には極めて貴重で珍しいホタルなのです」
・驚きましたね。私たちは世界的に大変貴重な生き物を間近に見ている訳です。そのホタルが年々激減しています。イリオモテヤマネコやトキのように騒がれませんが、まもなく地上から消滅する生き物の一つであることは間違いありません。
○5月31日(火) 小淵沢はまだ
・小淵沢の某所に行く。ここは人の畑の中を通って行くような所なので場所は明らかにできません。しかし小淵沢のホタルに興味がある人なら皆知っている場所。
・万歳まだ出ていない、というのもおかしいが、今から出てもらっては観光シ−ズンにお客様方に見てもらう時期には滅んでいることになる。もう少し先でいいよ、蛍君。
・昨日も書いたが「まだ出ていない」というのも貴重な情報だ。
・それでも30分ほど粘った。あたりがまだ薄明るい頃からすっかり暗くなるまで。皆さんは一番星が空に出現する瞬間を目撃したことがあるだろうか。これは感激しますよ。案外簡単です。今なら金星(金星はまだ西に高度が低いので見にくかったら木星でもいい)が一番星です。
・一度どこに出ているかを見ておけば見当がつくので、あとは毎日日没後時々その方面に目を向けて金星(又は木星)を見つける。3日も続ければ出現の瞬間の時刻の見当が付きます。いよいよ4日目。その時刻が近づいたらイスを持ち出してじっくりとその方面を見つめる。待つことしばし。そのあたりの空気が一瞬ゆらいで、まるで4次元の世界からの落し物のように、妖しく光るものが空の後ろから出てきます。それが一番星です。
・私はホタルで同じことを試みようと思ったのです。まだ薄明るい(19:30頃だった)頃から川岸に陣取りじっくりと待つ。あたりがすっかり夜の帳につつまれようとする瞬間、川面に近い草むらが一瞬ゆれて、キラリと光るものが浮かび上がってくる。おっ、今日の一番蛍だ。間を置かずあちこちの叢からゆらゆらとゆれる光が立ち上がってきて、辺りは光の海に・・・。
・と言うような場面を想定して粘ったが、今日の川面はいつまでも真っ暗だった(~_~;)
○5月30日(月) 今年最初の一匹発見
・家を出る時(19:58)には気にならない雨だったが、車で15分ほど下ったオオムラサキセンタ−に着いた時は完全な雨となっていた。傘も忘れたしこの雨だし、帰ろうと思ったが、せっかく来たのだから一応水車のある「農村公園」あたりまで歩いて行くことにした。辺りは真っ暗でカエルの声だけが賑やか。つり橋の上でしばらく川面を眺めていたが、予想通り1匹も確認出来ず。雨を避けて隠れているのか、それとも、そもそもまだ出現前なのかは分からない。
・ホタル観察日記というのは「いなかった」ということを確認するのも大事な作業だと自分を励まして、帰りに「秋葉ホタル公園」にも寄ってみた。ここにもいなければ、やはり「ホタルは6月から」ということになる。ところが居たのですね〜(^_^)v 一匹!
・この秋葉ホタル公園は高速道路のI.C.が近くにあって、公園の駐車場から園内に入って行く時、I.C.の水銀灯のオレンジ色の光が空に反射しているのが目に入り、ちょっと気になる立地だ。しかし公園に入ってしまえば、あまり気にならないのでホっとする。ゆっくり歩いていくと、園内に作られた小さな流れの岸の叢に光るものがあった。岩や草が雨で光っているのではない。1年ぶりの懐かしい光、ホタルだとすぐ分かった。葉っぱの下に隠れて雨を避けている風情だった。光の色は緑っぽいのでゲンジかと思うが、メスにしても小さすぎる。とすればヘイケだろうか。手に取って確認できる位置だったが、そんなことをするまでもない。せっかく生まれたばかりの命だ、他の仲間が生まれて来るまで一生懸命生きていなさいと願ってしばらく拝むように座って眺めていた。
・いつまでも点滅せずじっと動かず葉の下で何かを待っているような姿が良い。
・今年最初のホタル発見に気をよくし、今度は「だいくじめばし」という不思議な名前の橋に行ってみる。ここも毎年ホタル観察には欠かせない場所だ。ここにはゲンジが出るのだが、欠点は川の上空に暗い空間がないこと。つまり両岸に木が無いのだ。橋の近くにたった1本ある木がたより。最盛期にはこの木の周辺によく飛び交っている。両岸に林のない川の場合は橋の下にホタルは集まる。しかし今日は木の周辺にも橋の下にも居なかった。
・総じてまだ早かったということだろうが、秋葉ホタル公園に居た1匹は、いよいよホタルの季節到来を思わせて、嬉しい発見であった。
 
○5月28日(土) 日記始め。
・ちらほらとホタルに関する問合わせも増えてまいりましたので、そろそろ2005年度版日記を開始いたします。ホタル関連イベント(観察会)も現在分かっている範囲でUPしておきました。

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